一般的に木材加工の業界では主流である蒸気式木材乾燥機で、またその研究も進んでいるため乾燥方法からスケジュールまでが細部にわたり確立されています。乾燥は乾燥機内に設置された加熱管での温度、調湿管での温度、それと送風機による風速の調整により進められます。簡単に申し上げると、最初は湿度の高いサウナ(乾燥室)の中で40℃程の熱風を大型扇風機でサウナ(乾燥室)全体に循環させる感じ。20日ほどのスケジュールで熱風の温度を徐々に上げながら大型扇風機の風速を調整して湿度を下げ、最終的に室温を70~80℃にして木材に含まれる水分量を10%前後になるまで乾燥させます。
乾燥スケジュールが終了した後も木材の温度と水分の戻りを確認しながら窯の蓋を開けますので、暖かい時であれば25~30日ほど、冬季は30~35日ほど、仕上がるまでに時間を要します。一度に乾燥できる材積は窯を満室にして40㎥ほどです。この装置の大きな特徴は、工程の最初で蒸気を直接材に噴きつけるスティーミング(蒸煮)によりヤニ滲出防止処理ができる点があげられます。