近藤太郎のアルバイト日記10 (オープンスタジオ)

お久しぶりです。僕が木祖村にアーティストインレジデンスとして来てから2ヶ月半が経ちました。滞在先の旧藤屋旅館という所でこの2ヶ月間制作を行っていたのですがその成果発表として6月13,14日にオープンスタジオを行いました。そして20,21日も行う予定になっています。

 

そしてこのアーティストインレジデンスの滞在中、マルオカ工業で働きながらマルオカ工業の製品を自分自身でも使いながら制作を進めていました。マルオカの木枠から天竺綿キャンバス、ユニペーパーの張り込みパネル、数多く種類のある額縁などです。

 

今まで使ったことの無かったマルオカの最高級A木枠はかなりキャンバスを強めに貼っても全く歪まず、そしてF130号でもF200号という大きさであっても僕が1人で運ぶことができる重さでした。貼り終えた後のキャンバスの歪みのない姿は夜中に制作をする僕にとっては神秘的なくらい広い白地のキャンバスを感じさせてくれて、より想像の世界を現実に引き出す一つの手がかりになっていたと思います。

 

またユニペーパーや天竺綿キャンバスは僕が制作で下地によく使用するボンドとも相性がよく、美しい白を残したまま描画に入ることが出来ました。特に僕が良かったのは天竺綿キャンバスがとても薄いのに耐水性があったことです。いつもはボンドを付けると型が出来てしまうほど硬くなってしまうのですがこの薄さによって剥がして再度貼り直すことが簡単に出来そうなくらいに柔らかかったです。

 

額縁はマルオカ工業の額縁職人である鈴木太郎さんと相談しながらそれぞれの絵に合うものを作っていただきました。ちょっとした落書きの様な作品でも額縁に入ると一気に作品として成り立つ様な気がしてそのアンバランスさが僕は面白いと思っているのですが、僕の作品の可笑しさをより加速する様に沢山の種類の額縁に出逢えたことは本当に楽しかったです。特に僕は半立体の様な平面作品が多いのですがそれに対応することのできるマルオカ工業オリジナルモールディングの「エボシ」はもっと色々な使い方が出来そうな気がしてこれからの平面作品の可能性を広げてくれるのではないだろうか?と期待しています。

 

こんな感じで展示を見ながらもマルオカ工業の製品を実際に使っている場でもあるのでぜひそれも見て頂いてマルオカ工業の技術の高さを知ってもらえたらと思います!

 

このオープンスタジオは今週末の20,21日10時から17時まで長野県木祖村薮原の商店の道沿いにある藤屋(屋号)で行っています。僕の展示だけでなくアーティストインレジデンスを主催する木曽ペインティングスの今までの活動や研究、そしてこの商店沿いの道の家やお店の窓にもウィンドウペインティングスと言って窓に絵を描いたものもあるのでぜひそちらも併せて見て頂ければと思います。