マルオカ工業のJ木枠とライト木枠を組んで、キャンバスを張って比較

J木枠とライト木枠って何が違うんだろ、、?

マルオカ工業で製造・販売している木枠には4種類あります。

マルオカが創業当初から製造しているA木枠。木枠の厚みを選べるフローティング木枠。

A木枠は米杉の無垢材、フローティング木枠は杉の集成材でどちらもマルオカ工業の高級木枠に類するものです。それに対して価格が手頃なJ木枠、ライト木枠という4種類の木枠がマルオカで販売している木枠です。

 

材料はJ木枠はジェルトン集成材、ライト木枠はファルカタ集成材です。名前は違うもののどちらも木の色味は明るめであまり違いが分かりません。

(若干J木枠の方が黄色味があるような気がします….)

けれど価格はJ木枠の方が少し高めです。何が違うんだろう?

違いを知るべく今回二つの木枠を組んでみて、キャンバスを張って比べてみようと思いました。

木枠を組んでみる

 まずはJ木枠とライト木枠を組んでみました。組んでみた感触としては『J木枠』の方が桟を穴に差し込むのや、外枠のホゾを組み合わせる時、手にかかる抵抗感が少しだけ強い感じがしました。ライト木枠はそれに比べると木枠を組む時の抵抗感は少ない気がします。

ですがどちらも仮組みは手の力だけで出来るくらいです。

 

この2つの違いは木の硬さが関係しているのかな〜と思います。J木枠の方が硬く、ライト木枠の方が若干柔らかい印象です。それによって手で組む際の抵抗感が異なってくるではないかと思いました。

キャンバスを張る

次にキャンバスを張ってみました。

(使っているメジャーはマルオカ工業オリジナル製品。メジャーには長さの他に号数や一定の間隔で点が表記されています。これを使うと等間隔でタックスの位置をマークできるので結構便利です。)

 

タックスを打ってみるとやはりJ木枠には硬さを感じライト木枠は柔らかいと感じました。

 

また重さですがJ木枠の方がライト木枠より少し重たいです。

 

無事組みとキャンバス張りが終わりました。この工程では硬さの違いを知る事ができました。ですがこの違いで張りやすさ、張りずらさは特に感じず、ほとんど組み張り終えた後の疲労感は同じでした。

 

張り機の跡

(左:J木枠, 右:ライト木枠)

張り機を使ってキャンバスを外側に引っ張る際に木枠の裏側に着く跡を比べてみるとライト木枠の方が凹みが大きく見えます。これも硬さの違いによるものです。

最後に

キャンバスを張った1週間後にタックスを少しだけ外してみたところ、これも木材の硬さが影響しJ木枠はタックスを外すのが少し難しいくらい固く木に刺さっていて、それに比べてライトは少しの力で外す事ができました。

 

今回の比較をまとめると。。。

 

J木枠:組みの抵抗感が強い⇨組んだ後強く安定する・重量がある・タックスを抜くのに少し力がいる   

ライト木枠:少ない力でサクサクと組める・軽い・そこまで力を入れなくても抜ける

 

 

これらのことから僕の個人的な見解ですが、安定感があり重量のあるJ木枠は販売を視野に入れた展示会や公募展に向いているのかなと思いました。逆に軽くて柔らかめのライト木枠は繰り返し使い易く、持ち運びに便利なので習作や販売目的ではない展示などに向いているのかなと感じました。

あくまで個人的な感想なのでこれが全てではないかとは思います。

 

 

色々な木枠を試してみなさんの状況にあった木枠をその都度にチョイスできるといいと思いました。