木曽ペインティングス参加アーチスト

<2018木曽ペインティングス参加アーティスト>

岩熊力也様 2018/07/10」
【MARUOKA × 木曽ペインティングス コラボ】
マルオカ工業さんから提供を受けたユニペーパーパネルに木曽で獲れた鹿の膠から作った墨で描画しました。いわゆる選挙の投票用紙に使われているあの紙です。ツルツルです。しかししっかりと墨は食いつきます。かと思えば乾燥後に水で拭くときれいに流れます。この特性を生かしたスリリングな水墨表現が期待できそうです。

山水水墨画のなかの人物を別素材で切り貼りすることで自然の中での浮いた存在を表現してきましたが、今回の木曽ペインティングスで地元企業であるマルオカ工業さんからの素材提供を受け、天竺綿布と天竺綿キャンバスを使って人物部分を描きました。
背景の粗い綿布に対してきめ細かな天竺綿がこれまで以上に背景から人物を鮮やかに浮かびあがらせてくれているように思います。
作品は6月6日より上松町の「森林の茶屋よろまいか」にて展示されます。

マルオカ工業さんは木曽郡木祖村にあり、今回の木曽ペインティングスでアーティストに素材提供してくださることになりました。今日木曽に滞在中のアーティストたちで木蘇皮プロジェクトで作った木曽産の墨と筆を使い新素材を試してみました。





IWAKUMA RIKIYA>http://www.iwakumarikiya.com

「宮嶋結香様 2018/07/18」
天竺綿キャンバスを使ってみた感想
今まで使っていた麻などを使ったキャンバスよりとても柔らかく、繊細な印象でとても描き心地はよかったです。
キャンバスに描いているというよりも紙と布の間の素材に描いているという感覚でした。
私は普段あまりキャンバスを使わず、紙に描くことが多いので使いやすかったです。
水を含ませた絵の具の吸収力もよく、その滲んだ感じをうまく使えば面白い表現ができると思いました。
今回はアクリルの他に、鉛筆、色鉛筆、クレヨンを画材として使用しましたが、表面のキメがとても細やかなので、
どの画材を使っても描き心地が良く、キャンバスとも馴染みました。パステルなどでも気持ちよく描けるだろうと思います。
しかし普通のキャンバスなら失敗したら塗りつぶして上からまた描き直すということが容易にできますが、
この天竺綿キャンバスの素材を生かすなら上塗りするとキャンバスに層ができてしまい、
キャンバス自体の素材が消えてしまうので、重厚な作品を作る場合には勿体無いかもしれないと思いました。
どんな画材を使ってもキャンバスがきちんと受け止めて、その良さを引き出してくれるので、繊細な表現にはとても適していると思います。














YUUKA MIYAZIMA>https://yuukamiya.jimdo.com

 

「衣川明子様 2018/07/17」
天竺綿キャンバスを使用してのレポート
薄手でもしっかりとした強度があり、手触りは初めての感触でした。紙のようでいて、紙よりももっと滑らかで、広げた時にとても美しかったです。
私は二枚制作して、最初の一枚はアクリル絵の具で描いてから木炭で上から描き、二枚目は全て木炭で描きました。
紙とは違ってにじみはしないので、アクリル絵の具を溶く水が多すぎると色の薄い水が滑って行ってしまい、なかなかコントロールが難しかったです。しかし水が乾いて残った粒子の発色を、地の白さが際立たせてくれていました。大画面で絵の具の量が足りなかったのもあり、途中から木炭で加筆していきました。木炭とこのキャンバスの滑らかさの相性は抜群でした。色の濃淡も作りやすく、線を引くのも独特の気持ちよさがあり、滑らかなのにしっかり粉がついてくれました。粉を伸ばしやすいので、木炭紙ほどすぐに真っ黒につぶれてしまうこともなく、線で何度も描き重ねることが出来ました。
今回は一つの部屋の両壁全体に天竺綿キャンバスを垂れ幕のように展示しました。壁には大きく窪んでる部分があり、それを覆うようにキャンバスを垂らしたので、裏は空洞で木枠にしっかりと張ってもいないという状態で描いていましたが、キャンバス自体に絶妙な張りがあり、柔らかすぎず、無理なく描けました。しっかり木枠に張るだけでなく、いろいろな使い方、展示の仕方に対応できるキャンバスだと感じました。











KINUGAWA AKIKO>https://urano.tokyo/artists/kinugawa_akiko/

「谷井夕菜様 2018/07/10」
<天竺綿布に木版画を摺った作品を部屋一面に展示>
今回初めて水性木版画を天竺綿布に刷ってわかったことは、
・紙より水分を吸う力が弱い
・ドーサによってかなり縮む
・水分を吸うと少し縮む
でしたが、そのことを理解していれば、とても使いやすい素材なのではないかと思いました。
布に滲んでいく絵の具の表情も綺麗でした。水性絵具との相性も良かった
ように思います。








TANII YUNA>https://www.kisopaintings.com/tanii-yuna-2018

 

「山本晶様 2018/07/10」
お正午(おひるまえ)
ワークショップ「好きなもののかたち」でカットアウトした木片の両目に天竺綿キャンバスを張り、シェイプドキャンバスを作成。そこへ絵を描いてもらいました。
木曽の人々に作ってもらったシェイプドキャンバスを糸でつないだインストレーション作品。
描かれたキャンバスが絵画、形と形の作るラインを絵画の描線となります。



KISO paintings>https://www.kisopaintings.com/

 

「上田暁子様 2018/07/19」
木曽ペインティングスでの制作活動を動画にしました
丸岡さんに素晴らしい素材を提供して頂いたこと感謝の気持ちをお伝えできたら幸いです。
天竺綿布、また個人的にもぜひ利用させていただきたいと思います。




UEDA AKIKO>http://uedaakiko.com/

 

「伏見恵理子様 2018/07/06」
木曽ペインティングスではマルオカ工業株式会社様にご提供頂いた素材で1作品制作・展示いたしました。
僭越ながら使わせて頂いた感想をお送りいたします。
いつもはマルオカさんのA木枠を購入してキャンバスを裏張りし、地塗りをして描いています。今回は「FLフロート麻裏張りF20号」1枚をご提供頂き、《ふちにたつ》(2018年、アクリル、キャンバス)を制作いたしました。キャンバスに36mmと厚みがあり、張りのテンションも描きやすかったです。またA木枠よりエッジに丸みがあるのが特徴で、正面から側面への繋がりが滑らかなのが好みでした。クサビが付いているのも有り難いです。
(制作について:去年6月に初めて木曽に訪れ、今年の1月に木曽に滞在しました。空気の温度や夜の暗さなど自然の中で感じることが多く、描く風景にその経験を重ねました。方法としては、一度紙に描いた絵のにじみやかすれを、画布に拡大して描いています。紙では現象として自然に現れるが、キャンバスでは自然には起こりえない筆の跡を、移動させるように描くことになります。この移動の中で変わっていくものを大切にしていて、そこにイメージの生まれるきっかけがあると思っています。)

作品クレジットは下記の通りです。
伏見恵理子《ふちにたつ》(2018年、アクリル、キャンバス)

先日搬出のため藪原に行った際、たまたま電車の中で女性に話しかけられたのですが、ご家族が以前マルオカさんに勤務されていた方でご自宅に木枠があったという話を伺いました。ご縁を感じました。



ERIKO FUSHIMI>https://www.kisopaintings.com/fushimi-eriko-2018
ERIKO FUSHIMI>http://243news.blogspot.com